docomo,au,SoftBankの「3大キャリア」でiPhone 6を契約すると、月額料金は安くても6500円以上。iPhoneのモデルによっては分割払いの代金が上乗せされ、月額制のコンテンツや保証などのオプションサービスも加えると、価格は更に上がる。
docomoのように、新規契約者が加入できる音声通話プランを、従来より割高な通話定額プランに一本化したり、一社が打ち出した料金プランの水準に、他社も追随していくような現状では、「スマートフォンは料金が高い」というネガティブなイメージが広がるのも無理はない。
だが、MVNOが提供する格安SIMカードを使えば、負担の多い通信費の問題を解決し、スマートフォンの月額料金を大幅に引き下げることが出来るのだ。
MVNOとは「仮装移動体通信事業者」を意味する「Mobile Virtual Network Operator」の頭文字を取った略語のこと。独自で基地局などのインフラ設備を持たず、既存キャリアのインフラ設備を持たず、既存キャリアのインフラを借り受けて通信サービスを提供する通信事業者のこと。現在サービスがスタートしたMVNOは、ほとんどdocomoのインフラを使っている。
つまり、MVNOを使用すれば、全国に広がっているdocomoの通信網を使うことが出来るのだ。
しかも3大キャリアと比べるとかなりのお値打ちな料金プランが使える。
メリット | デメリット |
・料金が安い ・エリアの広さはdocomo/auと同じ |
・キャリアメールが使えない ・家族割りや長期割りなどがない |
MVNOを使うメリットは、なんといっても料金が安いこと。例えば、インターネットイニシアティブの「mio高速モバイル/D ミニマムスタートプラン」では、月額1600円で20円/30秒の音声通話と毎月2GBの高速通信ができる。
それに対して3大キャリアの最低料金は6500円(各種オプションや割引などを含まない)で、高速通信量は同じ2GB。通話定額は利用できないが、差額の3900円で2時間は通話が出来る計算である。
一方、MVNOにはデメリットもある。3大キャリアには家族でデータ通信を分け合ったり、長期契約者に対して月額料金を割り引いたりするサービスがあるが、MVNOでは家族間シェアや長期割り引きといったサービスは受けられない(一部のMVNOでは毎月の高速通信量を3枚のSIMカードで共有できる料金プランを提供している)。また「@docomo.ne.jp」などのキャリアメールが使用できないのもデメリットだ。
上記でも説明したが、基地局設備を持たないMVNOの通信エリアは、回線を借り受けているキャリアのエリアに依存する。そのため、日本全国で問題なく使える。
MVNOを利用していても、最初から通信速度を制限しているプランでない限り、そのエリアにおける最大通信速度が適用される。
つまり3大キャリアが宣伝しているLTEも使えるのだ。安いから通信品質が落ちるとか、低速でしかネットが使えないといったような心配は一切ない。
ただし、3大キャリアと同様に、プランにおける通信量上限に到達すると速度が制限されてしまう。高速通信を使い続けたい場合は、通信量に気をつけよう。
各MVNOの対応キャリア |
|
b-mobile BIGLOBE IIJ
OCN ぷらら U-mobile So-net など |
docomo |
mineo | au |
なし |
Soft Bank |